私はここ数年米国登録栄養士としてアメリカでインテュイティブ・イーティングを通し、食と上手に付き合うためのコーチングをして来ました。
一年前に帰国し、これから日本での医療や一般でも広めていくことを目標としています。
ただ「インテュイティブ・イーティング」は言いずらく、 簡単に覚えられる言葉でもないので、一時期は「マインドフル・イーティング」を使ってました。 ここ数年マインドフルネスが日本でも流通し、「マインドフル・イーティング」なら“聞いたことある”、“なんとなくイメージが付く” という反応がありました。
マインドフル・イーティングとインテュイティブ・イーティングはとても近い言葉で内容も実際に似ています。でも全く同じという事でもないのです。
私はこれからインテュイティブ・イーティングを日本に流通させたいので、言いにくい、覚えにくいというハードルを理解した上で、今後は「インテュイティブ・イーティング」という言葉を使っていく予定です。
さて、紛らわしく似ている言葉、どう違うのか?
目次
”インテュイティブ・イーティング”と”マインドフル・イーティング”の違い
食の制限と減量について【書籍を比較】
”インテュイティブ・イーティング”と”マインドフル・イーティング”の違い
大まかなに比べると、
インテュイティブ・イーティング米国登録栄養士によるダイエットを手放す「アンチダイエット」のフレームワーク
マインドフル・イーティングマインドフルネスから基づく食べる事に集中する事で食との関係、身体との関係を改善していく行程
インテュイティブ・イーティングは10の法則があり、マインドフル・イーティングの様に身体の声を聞いてセルフケアをしていきます。ただ、それ以上にインテュイティブ・イーティングではダイエット思考を手放して、自分の体型や体重を受け入れる事も教えてくれます。
実はマインドフル・イーティングとインテュイティブ・イーティングはとっても似ているんですが、ルーツは別なんです。
マインドフル・イーティングはマインドフルネスや瞑想から生まれたもので、インテュイティブ・イーティングは管理栄養士がアンチダイエットのカウンセリング法として生み出したものなんです。インテュイティブ・イーティングはエビデンスベースであり、125以上の論文が発表されています。欧米では病院でも導入されています。
食の制限と減量について【書籍を比較】
ここでは摂食障害の研究をされてMB-EATというマインドフルイーティングプログラムを始めたジーン・クリステラー作『マインドフル・イーティング 過食から自由になる心理学』と二人の米国登録栄養士エブリン・トリボリーとエリース・レッシュ作『インテュイティブ・イーティング』を比較します。
マインドフル・イーティングでは過食を防ぐために、お菓子を味わいながら、少しだけ食べてもいいとしています。インテュイティブ・イーティングとしては、この制限をする限り、ダイエットの縛りから脱出が難しくなります。
体重測定に関しても概念が異なります。マインドフル・イーティングの本では体重に囚われない様に気を付けながら測定しても良しとされています。
一方、インテュイティブ・イーティングではダイエットを繰り返すことで体重の執着に繋がるので、体重測定をやめる事を勧めています。勿論一切制限も減量もすすめません。決して肥満でも良いという事ではなく、まずは”制限”や”ダイエット”という概念を手放して、自分の身体としっかり向き合う事を優先します。
私はインテュイティブ・イーティングを専門としていますが、マインドフル・イーティングととても近いもので、インテュイティブ・イーティングの一環としてマインドフル・イーティングを取り入れています。決してマインドフル・イーティングを否定しているわけではないですが、インテュイティブ・イーティングは管理栄養士として納得でき、広めるべきアプローチだと思っています。方法は一人ひとり違うかもしれませんが、より多くの人がダイエットの縛り、食や体重の執着から解放されることを願います。
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